キノコのいえ
こんにちは、”emoie”エモイエの赤澤です。
「おおきな平屋」外壁軽量モルタルの下塗りが終わりました。

外回りも着々と仕上がってきて、敷地内に建てる車庫の基礎工事を行いたいのですが、基礎工事で使用する断熱材が入荷しません・・・
中東情勢悪化による影響で、石油製品の原料である”ナフサ”が不足しており様々な石油製品が製造できずに、建築現場だけではなく多岐にわたる分野において問題が発生しております。
現代社会において石油の流通に問題が起きると、ガソリン・灯油などの直接的な不足もさることながら、普段あまり意識していないビニール袋や発泡スチロール・塗料・樹脂などの石油を原料とする製品が製造できなくなってしまうという問題が発生します。
物流現場においては燃料費の高騰、医療現場においては、医療用グローブ・注射器・点滴バックなどの不足、食品業界においてはトレーや梱包材の不足、製造業においては樹脂製部品や塗料・接着剤・ゴムなどの不足による製造停止などが発生し、我々が普段使用しているほとんどのものに影響が出ております。
安価に製造でき軽量で丈夫な石油製品ですが、原油を採取する国が限定されているために、国際情勢による今回のような世界混乱が発生する可能性は今後も続いてしまいます。
私たちが建てている”emoie”は、暮らす方の健康のために自然素材を多く採用して石油製品を極力使用しないという考え方ですが、無垢フローリングを施工する時に使用する接着剤・合板や集成材に使用されている接着剤・高気密を維持するために使用する気密シート・屋根や壁の下地で使用する防水シート・基礎の凍上防止に使用する断熱材・スイッチプレートや照明器具カバー・電線の被覆・排水管・トイレの便座・ストーブ・給湯器・作業で使用する工具や雨から資材を守るシートなど、現在の住宅では樹脂製品が無ければ法に基準する建物を建築することは不可能です。
世界的にも脱石油の動きは過去から検討されており、近年日本で木材などをナノレベルまで細かく裁断した”セルロースナノファイバー”という鋼鉄の5分1の軽さで5倍の強度がある新素材が石油由来の樹脂に変わる素材になる可能性があるとして研究が進み一部商品化も進んでおります。
さらに、注目しているのが”マイセリウム”という菌糸体で作られる断熱材です。
ヨーロッパやアメリカでは既に商品化されており、菌糸体という名の通り、キノコが地中や木材の中に張り巡らす菌糸を活用した断熱材で、農業廃棄物(わらや木片など)の中にキノコの胞子を混ぜて型の中に入れて暗所で菌糸を培養させ適切な大きさになったところで加熱し菌の活動を停止させることで空気を多く含んだ軽量で丈夫な断熱材が出来上がります。
樹脂を使わず、製造時にはCO2も吸収し、自己消化性があり火災時にも有毒ガスが発生しないことや、廃棄時も堆肥として利用できるメリットもあり、プラスチック系の断熱材の代替えとして期待され、梱包材としてIKEAでも導入が検討されているようです。
製造というより栽培するような製品であり、建築現場の壁内で断熱材を栽培することもできるようになるかもしれません。
“emoie”は国際情勢に左右されず、健康的で安全な住まいを安定して提供できるよう素材選定をおこなっていきます。
キノコでできた”emoie”を夢見る赤澤でした。

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