5年後、同じ家は高くなっている。でも「価値」は変わらない。
こんにちは!”emoie”(エモイエ)の近江です。
ニュースをつければ「円安」「物価高」の話題ばかり。スーパーに行くたびに値上げを実感しますよね。しかも今の日本の一番苦しいところは、モノの値段は上がるのに、給料がなかなか上がらないこと。だからこそ、「家はもう少し貯金してから」と考える方が多いのも、よく分かります。
でも今日は、その「待つ」という選択について、少しだけ立ち止まって考えてみたいと思います。
坊っちゃんの30年貯金は、ラーメンに消える
昔読んだ夏目漱石の「坊っちゃん」で印象に残っていることの一つが当時(明治時代)の初任給です。主人公の初任給は40円。教員の給料なのでそれなりに高給なのでしょう。もし彼が毎月給料の20%、つまり8円を30年間コツコツ貯め続けたら——合計は2,880円です。
明治なら大金です。でも金額は今も2,880円のまま。令和では、家族でラーメンを食べたら消えてしまいます。30年の努力が、ラーメン代で消えるのです。
これが「インフレ=現金の価値が下がる」ということの正体です。給料が上がらないまま物価だけが上がる時代、貯金は貯まっているようで、実は少しずつ目減りしています。
価格は変わる。でも、価値は変わらない
ここで大事なことをひとつ。
今3,000万円で建つ家が、資材や人件費の高騰で、5年後には3,500万円になっているかもしれません。実際、この数年で建築費は大きく上がりました。
でも考えてみてください。5年後のその家は、500万円分「良い家」になっているでしょうか?
なっていません。木の床の心地よさも、朝の光が入るリビングも、家族で囲む食卓も——家が暮らしにもたらす価値は、まったく同じです。変わったのは値札だけ。
つまり「待つ」というのは、同じ価値のものを、より高く、より減った貯金で買うことになりかねないのです。給料が物価に追いつかない時代は、待てば待つほど、家は遠ざかっていきます。
借金の額面は、絶対に増えない
もうひとつ、インフレには意外な一面があります。
物価がどれだけ上がっても、過去に借りたローンの額面は1円も増えないということです。世の中のお金の価値が下がれば、昔の借金の実質的な重みは、相対的に軽くなっていきます(※もちろん変動金利の場合金利があがる可能性はありますが)。
「借金=悪」と考えがちですが、インフレの時代には、家という実物とローンの組み合わせが、貯金だけを握りしめているより合理的な選択になり得るのです。
まとめ
- 現金は、持っているだけで少しずつ価値が減っていく
- 家の価格は上がっていくが、家がくれる価値は今も5年後も同じ
- ローンの額面は、物価がどれだけ上がっても増えない
「いつか」と待ち続けるのは、坊っちゃんが2,880円を握りしめている姿と、少し似ているのかもしれません。
もちろん、ローンは金利の選び方や返済計画次第。ご家族によって最適解は違います。「賃貸を続けるのと、今建てるの、うちの場合は?」——そんなシミュレーションもぜひご相談ください。納得いくまで、じっくりお話ししましょう!

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